オーナーとオーナー、車と車を繋ぐG735Gallaeryのセールススタイル

オーナーとオーナー、車と車を繋ぐG735Gallaeryのセールススタイル

 G735Gallaeryは、株式会社北海道ブブ・MIDグループ組織のひとつだ。同社は1982年に輸入新車・中古車の販売店として北海道札幌市で営業をスタートさせ、フォルクスワーゲン、アウディを軸とした輸入車総合正規ディーラーとして、カーライフスタイルの提案を行ってきた。
 現在は本社を置く北海道だけでなく、首都圏でも輸入車の正規代理店や中古車販売店を展開している。事業内容も車の販売に軸足を置きつつ、様々な方面へ広がりを見せていった。
 輸入車の正規ディーラーとしてフォルクスワーゲン、アウディ、フィアット、アバルト、アルファ ロメオ、ベントレー、ジープ、フェラーリ、マセラティ、ジャガー・ランドローバーを扱っている。また、スイスの高級腕時計『ブライトリング』の正規販売店でもある。
 18年4月からは情報発信メディア『SHIFT CHANGE(シフトチェンジ)』を立ち上げた。テレビショッピング番組やFMラジオで様々な車を紹介し、視聴者やリスナーが生活を“変える(チェンジする)”きっかけを提供している。
 「車を選ぶということは、人生の一部を共にするパートナーを選ぶこと」という考えに基づき、グループ全体で「車社会における安全と豊かな生活をサポートする信頼された会社を目ざし、社会に貢献すること」を経営理念としている。
 16年8月にオープンしたG735Gallaeryは、グループの経営戦略において重要な意味を持つ。国内有数の商業地にしてトレンドの発信地点であり、外国人観光客も集まる銀座に立地するショールームは、変化し続ける市場の動向やお客様のニーズに触れられる拠点となりうるからだ。

 まだまだ模索中です、と坂井セールスは言う。
 「このショールームは3年前から営業をしていますが、私自身は転勤してから半年ほどしか経っていないんです。ですから、統一された営業のビジョンとかポリシーといったものについては、まだまだはっきりと固めることができていない段階なのです」
 そうは言っても、誰もが知る中古車販売大手で営業実績を積んできた辣腕である。G735Gallaeryでは、転勤からひと月平均で8台の契約を成立させてきた。
 「ひとりで300人、400人と顧客を抱える営業マンもいますから、恥ずかしくて口に出せる数字ではありません」と遠慮がちに言い添えるが、平均で20台前後の車を扱っているなかでの数字である。決して悪くはないはずだ。

 「売ることはもちろん大事ですが、アフターフォローを強化したいと考えています。物理的な部分でできないことは出てきてしまいますが、できる限りディーラーさんに近い役割を果たしていかなければいけないのだろうと。つい最近もあったのですが、傷をつけたので板金したいという要望をいただきました。それはやはり、何とかしたいんですよね」
 納車後すぐにトラブルに見舞われたオーナーから連絡を受け、現場で駆け付けたこともある。事後処理の手伝いから代車の手配までを引き受けた。
 「何の仕事でも同じだと思いますが、私たち車のセールスに正解はない。それならば、当たり前のことをきちんとやる。自分にできることは、どんなに時間がかかってもやる。逆に、できないものははっきりとそうお伝えする。『できるかもしれません』と聞けば、お客様は期待します。そのあとで『すいません、やっぱりできませんでした』となったら、信用を失いかねないですから」

 G735Gallaeryのギャラリーには、ハイエンドなスポーツカーやラグジュアリーな一台がズラリと並ぶ。経験と、知識と、顧客のニーズを総合的に勘案して、坂井はお客様の多様な要望に応えられるラインナップを整えていく。
 「一度買っていただいたお客様は、次もウチで乗り換えてくれることがあります。2台、3台と所有する方もいて、時間が空いたときにはショールームへ遊びに来て下さる方も多い。そのときにいい車がないと、魅力を感じてもらえないですよね。“これは!”という車を仕入れることに努めているのですが、なかなか市場に出回ってこないところもあります」
 入荷したその日に売れた車がある。その一方で、自信をもって入荷した一台がなかなか売約にこぎつけられなかった、ということもある。
 「仕入れはインターネットをチェックして、いい車があったら業者に問い合わせて買ったり、オークションで買ったり。あとは委託販売ですね」

 G735Gallaeryのセールスポイントとなっている委託販売は、売り手にも買い手にも嬉しいシステムである。
 「買い取り専門店やディーラーさんに下取りに出すよりも、売り手の方の手元に残るお金が多くなります。私たちは委託販売をはっきりと紹介していますが、実はほかの業者さんでもやっているところはあります。私たちのセールスポイントのひとつですが、私たちだけのセールスポイントではない、とも言えます」
 最後のフレーズは事実であり、謙遜でもあるだろう。委託販売をやっている中古車販売業者が複数存在しても、G735Gallaeryには独自の強みがあるからだ。
 高級車を委託販売で扱っているから──それは強みのひとつだろう。しかも、コンディション良質な車に、出会うことができる。
 買い手にも売り手にも寄り添った対応が保証されているから──それも強みになっているだろう。坂井は3か月以内の制約を自らに課し、ほぼそのとおりに売り手と買い手とのマッチングを成功させている。

 そしてもうひとつの強みが、オープンな接客だ。
 「現状では営業も接客も、もっともっとレベルを上げていかなければいけないというのが私たちの立場です。改善しなければならないところはたくさんあります。そのうえで言えば、かしこまった接客はしないようにしています。この近所には高級ブランドショップが軒を連ねていて、私も足を運びますが、店員さんが違っても接客は同じように感じます。すごく丁寧なんだけれど、そのショップならではの違いが薄いというか……。銀座だから一流の接客をしなければという考え方はあるでしょうが、同じことをしていても印象に残らないので、できるだけフレンドリーな、気さくな対応をするように心がけています。それが肌に馴染んで、友人を紹介してくださるお客様もいます。友人を3人もご紹介してくださったお客様もいます」
 お客様の要望を先回りして叶えられるぐらいの、きめ細やかなサービスをしたい。そのために坂井は、営業力の強化を進めていく。
 「私たちのお客様は、乗り換えの間隔が早い。それだけに、とにかく仕入れの充実が重要です。業者さんとのパイプを増やす、太くする、といったことにも力を注いで、パッと目を引く車を絶えずショールームに展示できるようにしたいのです」
 セールスマンとしての充実感は、「まだまだ実感することができていません」と言う。「いまよりもっと多くいい車を仕入れて、すぐに紹介して、お客様がどれにしようかと迷うぐらいの状況を作り出すことができて、ようやく充実感のようなものが味わえるのでは。いまはまだ、自分の仕事に納得できないところばかりです」

 G735Gallaeryのショールームは、火曜日を除いて11時から19時までオープンしている。銀座の一等地にある和モダンな空間は、一歩足を踏み入れた瞬間からあなたを優しい空気で包み込むはずだ。坂井セールスとの気の置けないトークを、一度楽しんでみたらどうだろう。